外国人機械エンジニアを採用!特徴、年収、人材例を紹介
2024.05.10
「機械系エンジニアの中途採用募集をしているが人材獲得できない。」
「外国籍エンジニア採用ってどうなんだろう?」
採用競争が激化している近年、このようなお悩み・疑問を持つ人事担当者の方も多くいらっしゃるはずです。
しかし、外国人機械エンジニア採用にあたり、以下のような疑問を持つ方も多いでしょう。
- 「外国人エンジニアの日本語は問題ないのか」
- 「実際、どのような外国人機械系エンジニアがいるのか」
- 「どのような人材を、どのような年収で探せばよいのか」
そこで本記事では、機械・電気設計をメインに外国籍エンジニアの転職支援をしておりますJOBs Japanの曽我部が外国人機械系エンジニアについて解説していきます。
目次
若手日本人の機械系エンジニアの採用が困難な理由
まず、日本人だけでは機械系エンジニアの採用は困難です。
「機械系・電気系エンジニアの募集をかけているが、応募が来ない」という悩みを持つ人事の方も多いはず。ただ、機械系・電気系エンジニア採用のプロである弊社としては、「日本人だけでは、人材が来ないのは当然だ」と断言できます。
なぜならば、次のような理由があるためです。
- そもそも機械系エンジニアは少ない
- 理想的な人材は採用競争が激しい
そもそも機械系エンジニアは少ない
そもそも、機械系エンジニアは母数が少ないため、採用が困難です。
2019年に行った文部科学省の調査によると、いわゆる機電系の学部に該当する“工学部“に在籍する学生は学部生全体の14.6%。つまり、学生が10人いても機電系の学部生は1~2名ほどしかいないことになります。
このように、機電系の学部出身の人材は少ないなかで、実際に就職先として機械・電気系エンジニアを選ぶ人はさらに少なくなります。
というのは、機電系の学生はプログラミングに関する知識も大学で学んでおり、IT業界への就職も多いためです。
そのほかにも、機電系の学生は基礎学力が高い傾向にあるため、公務員、教育関係など様々な分野に就職していきます。つまり、機電系を学んだ学生が必ずしもものづくりの業界に進むとは限らないため、結果的に機械系エンジニアの母数が少なくなり、採用が難しくなっているのです。
これは新卒だけではなく中途採用も同じ。
基本的にエンジニアは自身が今持っているスキルの延長線であるスキルが身につく職種/職業を転職先として選びます。
つまり、ものづくりをファーストキャリアとして選んでこなかったエンジニアはその先の転職でもものづくり業界を選ばない可能性が高いので、中途採用でもものづくり系エンジニアが少なくなります。
このように機械系エンジニアの母数が少ない中で求人広告を出すなどの受動的な採用を行っていても、応募が来ないのは当然だとも言えるでしょう。
理想的な人材は採用競争が激しい
また、理想的な人材は採用競争が激しいです。
理想的な人材とは「若手」「ものづくりの実務経験がある」などの人材。
貴社にとって理想的な人材は、他社にとっても理想的なもの。そういった人材は転職市場においても多くの魅力的なオファーをもらうでしょう。
そのため、大手企業がオファーするような高年収に対抗できる年収を提示できない限り、理想的な人材を採用することは難しいでしょう。
上記のような理由から、日本人だけでは機械系・電気系エンジニアを採用することは困難。
こういった状況を踏まえると、採用目標を達成するためには、日本人だけではなく外国人エンジニアを採用することも検討するのが合理的だと言えるでしょう。
外国人機械系エンジニアの特徴
日本人だけで機械系・電気系エンジニアを採用することが困難となっている近年では、外国人エンジニアを採用の選択として考えるのが合理的。しかし、外国人機械系エンジニアは実際どのような特徴を持つのでしょうか?
工夫すれば日本語力が高い人材を獲得できる
外国人を採用する時に最も気になるのが「日本語スキル」でしょう。
結論、工夫すれば日本語力が高い人材を採用することが十分可能です。
前提として、日本で就職を選ぶ外国人エンジニアの日本語力は基本的には高い傾向があります。ただ、やはり一人ひとりの日本語力には個人差がありますので、何も工夫せずに日本語力が高い方を採用することは困難。
「追加で日本語研修を行う」「日本語力が高い人に絞って紹介する人材紹介サービスを利用する」などの工夫が必要になるでしょう。
実際に弊社でも、日常的な場面で使われる日本語が理解できるJLPT2(N2)の資格を有する方をご紹介しています。そのため基本的に日本語の心配はありません。
ご希望であれば、実際に配属される現場に応じて日本語研修を行うことも可能です。
年齢は若手層が多い
外国人エンジニア全体の特徴として、「若手層が多い」ということが挙げられます。
弊社としても20代半ば以降、その他30代の方が非常に多い印象です。
なぜ若手層が多いかというと、「母国で大学を卒業、日本に来て日本語学校に約1年通学。その後日本で初めて就職し1,2年務めた頃に自身のキャリアについて考え始め転職」という流れで転職を考えている人材が多いため。
また、世界的にはそもそも少子高齢社会である日本に比べ平均年齢がずっと低い国がほとんど。
たとえば、フィリピンの平均年齢は24歳、ミャンマーは29歳、ベトナムは31歳と、これらの国々には若年層が多くを占めています。なお、日本の平均年齢は50歳近くとなっています。
このように、外国は日本よりも平均年齢がずっと低く、エンジニアについても若手層のボリュームが日本よりも格段に多いため若手層を獲得しやすいという特徴があります。
国籍別:中国、韓国、ベトナム、インド、フィリピンが多い
日本で仕事を探している外国人機械系エンジニアの国籍としては中国人、韓国人、ベトナム人、インド人、フィリピン人が多くなっています。
それらの国籍が多い理由は次の通りです。
- 中国:漢字圏の為、比較的日本語習得が容易であり、中国人にとって日本へのハードルが低い。地理的にも近い。
- 韓国:国内で就職難である事、また文化が比較的日本に近く日本を終章先として選びやすいという理由。
- ベトナム:日本への留学生が増加しており、その流れで日本で就職する人が増加しています。
- インド:日本への憧れが強く、特に日本の自動車メーカーへの憧れが他国よりも強いようです。
- フィリピン:日本文化への親しみがあり、地理的にも日本と近いため海外就職する国として日本を選ぶ人が多い。
外国人機械系エンジニアを採用するメリット・デメリット
メリット:日本人では採用できない層が獲得できる
外国人最大のメリットは、日本人では採用が困難な特徴をもつ人材を獲得できるということ。
日本人では採用しにくい人材とは「年齢層が若い」「機械系・電気系の経験がある」といった特徴を持つエンジニア。
上述したように日本は少子高齢社会であるため、年齢層が若い人材の母数が少なくなっています。
しかし、外国は平均年齢が日本よりもずっと低い国がほとんど。エンジニアも若手層のボリュームが日本よりも格段に多いため、若年層エンジニアの採用が容易に可能です。
また、採用に強みを持つ一部の企業を除き、外国人エンジニアの採用はまだまだ日本では浸透しきっていません。
そのため、採用の競争も日本人ほど激しくなく、日本人では採用が困難なスキルを持つような人材も、外国人エンジニアを採用することで比較的簡単に獲得することが出来ます。
デメリット:採用・教育に手間がかかる
デメリットとしてはまず、外国人エンジニアの採用には在留資格の確認や申請など、手続きが必要であることが挙げられます。
また、必要に応じて採用された後の日本語教育も重要です。多くの外国人エンジニアは、たとえ日本語能力試験で高得点を取っていても、業務で使用される専門用語を十分に理解しているわけではありません。
N2以上の日本語能力を持つとしても、開発の現場で使用される専門用語や業界特有の言葉まで知っているわけではないことが多く、入社後も日本語のキャッチアップ・学習は継続が必要でしょう。
なお、弊社では、行政書士と提携を行い外国人を採用する際に必要になるビザ関連のサポートを行っています。
実際に機械系エンジニアをご紹介させていただいた実績もございます。
ベトナム出身の機械設計エンジニアご採用 450万円オファー
中国出身の機械設計エンジニアご採用 550万円オファー
実際に、関西のメーカーへのご入社をサポートした中国出身エンジニアのインタビュー動画もございます。
こちらの方は、現職の機械メーカーにてフィールドエンジニア(PM)としてグローバルに活躍されています。機械設計のご経験をお持ちで、その知識・経験をいかしてPMとしてチームを束ねながら、現地社員に指導を行いプロジェクトをまとめておられます。
機械系エンジニアの採用にお困りの方は、ぜひご相談くださいませ。
外国人機械系エンジニアの年収
日本で働く外国人機械エンジニアの年収は、業務範囲・経験スキル(下流工程より上流工程)× 日本企業での実務経験によって左右されます。
こちらは、業務範囲・日本企業での実務経験年数によってオファー年収をまとめた表となります。現場補助のような業務範囲で、日本企業での経験が1〜3年の場合はオファー年収は380万円〜450万円程度。
一方、同じ経験年数でも3D CAD設計や設計変更などのより高度な業務経験がある場合は420万円~600万円と比較的高額な年収となります。
また、それぞれで採用難易度も変化します。基本的には、よりオファー年収が高くより高度な経験を持つ人材の方が、「人材の母数が減る」「採用競争が激しくなる」などの事情により採用の難易度が向上します。
なお、弊社では独自のリクルーティングノウハウを持っているため、このような高度人材に関しても問題なくご紹介可能です。
採用できる外国人機械系エンジニアの例
では、実際に外国人機械系エンジニアではどのような人材がいるのでしょうか。
以下にじ現在日本企業で働いていて転職活動をされている候補者3名をピックアップしました。
このような機械系エンジニア人材が採用可能だと考えていただければと思います。
候補者① 日本語レベルN2
・30代前半、インド国籍、某大手機械メーカー、
・3D-CAD使用での設計・C言語でのプログラミング経験
・全国不問、希望年収:500万円
候補者② 日本語レベル N1
・30歳前後、韓国国籍、技術者派遣からメーカー常駐
・自動車関連部品設計、 梁の強度設計
・関東、関西・希望年収 希望年収450万円
候補者③ 日本語レベルN1
・20代後半、ベトナム国籍、中小メーカー
・建設資材等のCADオペレーター(2D)
・関東、東海、希望年収:400万円
機械系エンジニアの実際の求人例
企業は、機械系エンジニアの募集として、実際にどのような求人を出しているのでしょうか?
以下に実際の求人内容をまとめさせていただきましたので、年収や応募条件を決める際の参考にしていただければと思います。
▼求人①技術者派遣 機械設計エンジニア
カテゴリ | 詳細 |
応募条件 | - 学歴不問。 - 機械系エンジニアの経験(CADオペレーターや評価など、経験が浅い方も歓迎)。 |
勤務地 | - 大阪 - 希望勤務地に最大限配慮してアサイン。 |
勤務時間 | - 9:00~18:00(所定労働時間8時間)。
- 休憩時間:12:00~13:00。 -残業あり(平均20時間/月)。 |
年収 | - 350万円~650万円。
-月給:20万円~37万円(基本給と固定手当含む)。 -昇給:年1回、賞与:年2回、決算賞与あり。 |
待遇/福利厚生 | - 通勤手当、住宅手当、寮社宅あり。
- 健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険、退職金制度。 - 資格取得補助、通信教育補助、研修、勉強会サポート。 - 残業手当、赴任手当、帰省旅費補助、引越費用補助。- - 社員持株会、福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」、クラブ活動支援。 |
▼求人②外資系メーカー 機械設計エンジニア
カテゴリ | 詳細 |
応募条件 | - 最終学歴:大学院、大学、高等専門学校卒以上
- 機構設計開発経験。 - 歓迎:3D CAD経験、CAE活用経験、機械要素設計経験、新製品開発経験、クロスファンクションチーム開発経験など。 |
勤務地 | - 大阪
- 転勤当面なし。 |
勤務時間 | - 8:45~17:30(所定労働時間7時間45分)。
- 休憩時間:60分。 - 時間外労働有。 |
年収 | - 予定年収:480万円~850万円。
- 月給:25万円~35万円(基本給と固定手当含む)。 - 昇給:年1回(4月)、賞与:年2回(6月、12月)。 |
待遇/福利厚生 | - 通勤手当、家族手当、住宅手当あり。
- 健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険、退職金制度。 - 確定給付企業年金、確定拠出企業年金、従業員持株会、財形貯蓄。 - 社員食堂、軽井沢山荘、クラブハウスなど。 |
休日/休暇 | - 完全週休2日制(土・日・祝日)。
- 年間有給休暇10日~20日。 - 年間休日日数121日。 - リフレッシュ、年末年始、慶弔休暇など。 |
▼求人③日系メーカー 機械設計エンジニア
カテゴリ | 詳細 |
応募条件 | - 最終学歴:大学院、大学、短期大学、専修・各種学校、高等専門学校、高等学校卒以上。
- 機械設計の経験。 - 海外出張可能な方。 |
勤務地 | - 奈良
- 転勤あり |
勤務時間 | - 8:30~17:00(所定労働時間7時間45分)。
- 休憩時間:45分。 - 時間外労働有(残業平均20~30時間程度)。 |
年収 | - 予定年収:460万円~640万円。
- 月給:230,900円~315,900円(基本給と固定手当含む)。 - 昇給:年1回、賞与実績:年2回(5か月分)。 |
待遇/福利厚生 | - 通勤手当、家族手当、住宅手当、寮社宅あり。
- 健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険、退職金制度。 - 出張手当、資格取得支援制度、社員食堂、フィットネス施設など。 |
休日/休暇 | - 週休2日制(土日祝日)。
- 年間有給休暇10日~21日。 - 年間休日日数121日 - 夏季、GW、年末年始、慶弔休暇、積立休暇、多目的休暇など。 |
これまで見てきたように、日本人だけでは希望の機械系エンジニアを採用することは困難です。
しかし、外国籍であれば、現在日本人では採用できない層(比較的若くて、機械系・電気系の経験エンジニア)を採用することが可能です。
弊社では外国人の機械系エンジニアのご紹介を行っております。
実際に機械系エンジニアをご紹介させていただいた実績もございますので、お困りの方はぜひご相談ください。
ベトナム出身の機械設計エンジニアご採用 450万円オファー
中国出身の機械設計エンジニアご採用 550万円オファー
実際に、関西のメーカーへのご入社をサポートした中国出身エンジニアのインタビュー動画もございます。
こちらの方は、現職の機械メーカーにてフィールドエンジニア(PM)としてグローバルに活躍されています。機械設計のご経験をお持ちで、その知識・経験をいかしてPMとしてチームを束ねながら、現地社員に指導を行いプロジェクトをまとめておられます。
機械系エンジニアの採用にお困りの方は、ぜひご相談くださいませ。